治療成績

初診から卒院までの期間

当院では患者様の時間を無駄にはしません。 治療効果をより高められるよう、妊娠に至ることができる身体つくり(プレコンセプションケア)にも力を入れています。

当院を受診された方が、妊娠して卒院されるまでに要した期間です。検査や治療を開始された患者様の約4分の3が1年以内に妊娠され、不妊治療を終えていることがわかります。

妊娠までの期間を短縮するには、効果的・効率的に治療を進めていくことが大切です。また、健康な妊娠期間や安全な出産を迎えるために、当院ではまずしっかりとスクリーニング検査を行います。不妊要因の検索のみでなく、妊娠前に風疹のワクチン接種が必要か、甲状腺のリスクを抱えていないかなど細かくチェックします。不妊原因と考えられるような子宮筋腫や子宮内膜ポリープ等が見つかった場合には手術を先行することをご提案する場合もあります。これらすべての合併症の管理について、当院では母体となります東京衛生アドベンチスト病院と連携して速やかな対応をとることが可能です。婦人科、内科的合併症のために東京衛生アドベンチスト病院での診察を必要とされる方は、患者様の2~3割程度もいらっしゃいます。

治療はタイミング指導→人工授精→体外受精/顕微授精(ART)と段階を踏んでステップアップしていくことを原則としていますが、患者様それぞれに、受診までの不妊期間や年齢、治療にあたってのご希望は異なりますので、個々の患者様と相談しながら治療を進めています。

卒院者の治療内容

めぐみクリニックでは一人ひとりの状況に合わせた丁寧な診療を心がけています。一般不妊治療も 大事なステップと考えています。

当院を卒院となった患者様が妊娠に至った治療法の分布(①)です。約25%の方はタイミング指導により妊娠されています。自然周期のタイミング指導により妊娠されない場合には、妊娠率を高めるために経口の排卵誘発剤を積極的に使用しています。

人工授精はその必要性が高いカップルには有効な治療法ではありますが、患者様が期待されるほどの妊娠率の上昇が見込みにくい(②)ため、女性の年齢が高い場合等では、早めに体外受精をお勧めする場合もあります。2022年より体外受精に保険が適用されるようになり、不妊治療を取り巻く環境は大きく変わりました。20代で体外受精を選ぶ方も増えており、当院では約60%の方が体外受精治療を経て妊娠されています。

また、不妊要因が、卵管の閉塞や狭窄による場合には、卵管鏡下卵管形成術(FT)という内視鏡治療がご提案できます。当院では、安全性の高いこの治療に力を入れており、施術後には約4割の方が妊娠に至っています。(③)

FT

当院における体外受精治療

卵巣刺激方法の内訳

めぐみクリニックでは個々の患者様に最適な卵巣刺激を行います。

当院では採卵前に卵巣刺激を行い、採卵で複数の卵子を獲得することで、妊娠にいたるまでの採卵回数を最小限とし、妊娠までの期間短縮を図っています。

患者様の年齢や卵巣予備能、治療歴により、様々な卵巣刺激を行っています。また、刺激周期の過程においても、ホルモン動態や発育の様子に柔軟に対応し、採卵でもっとも有効に卵子回収ができるようコントロールしています。

受精方法の内訳

めぐみクリニックでは不必要な顕微授精を積極的には行いません。

当院採卵後の受精方法は、卵子に一定濃度の精子をふりかけ、自然な受精を促す体外受精(IVF)が多くを占めています。

体外受精に比べて顕微授精の方が少しでも妊娠の成績向上につながるのではと考えられる患者様もいらっしゃいますが、精液の所見が明らかに不良である場合以外では、顕微授精をしても、通常の体外受精(IVF)と比べて妊娠率も出生率も上昇はしないということがわかっています。顕微授精では卵子に針を穿刺して選択した精子を注入することより、受精成立の過程は自然の受精成立と全く同じではありません。また、その刺激により卵子が変性してしまうこともあります。日本産科婦人科学会の見解に『本法は、男性不妊や受精障害など、本法以外の治療によっては妊娠の可能性がないか極めて低いと判断される夫婦を対象とする』とありますように、当院では不必要な顕微授精の施行は避け、本当に必要である方に対して行うようにしています。

当院の治療成績

めぐみクリニックでは、高い妊娠率を維持するために胚移植を大切にしています。

当院では患者さまの一番の願いである、『妊娠し、元気な赤ちゃんを出産すること』を実現するために、日々知識のアップデートと技術の研鑽を重ねながら、治療成績を積み上げてきました。

特に胚移植は治療の最終段階であり、施設により成績に差が生じやすいことが指摘されています。移植する胚(受精卵)は、患者さまが大変な思いをされ、得ることができた小さな命です。当院では、胚移植の技術や移植する際の子宮環境の不備により、胚本来の可能性を損ねることがないよう、細心の注意を払い胚移植に臨んでいます。すべての患者さまに対して、模擬移植を行い、万全の準備のもとにベストな胚移植に努めることで、開院以来高い妊娠率を維持しています。

① 凍結融解胚移植あたりの臨床妊娠率※(2022年4月~2024年12月)

※臨床妊娠とは、血液検査上で妊娠反応が確認できるばかりでなく、超音波検査で子宮内に胎嚢という袋が確認できる段階まで到達している状態をさします。

①のグラフは、胚移植1回あたりの妊娠率を年齢層別に示したものです。
当院ではできる限り保険の範囲内での治療を行っていますが、これまでと同様の良好な治療成績が出ています。例えば39歳までに治療を開始すれば保険で計6回の胚移植が可能ですが、当院では34歳以下に限ると7割以上の方が胚移植1回で妊娠に至っています。妊娠率は年齢の影響を受けますので、迷った時はまず受診されることをお勧めします。

②移植回数別 累積生産率 (2018~2021年)

※生産率とは、妊娠が継続され、出産に至った方の割合を表すものです。

②のグラフを見ていただくと、めぐみクリニックの患者様が出産できるまでに何回くらいの胚移植を経験されているかがわかります。
3回目の胚移植までで、42歳以下の過半数、34歳以下に限ると8割以上の方が妊娠を継続して出産に至っています。これは全国平均と比べても高い成績です。当院では胚の選別や移植方法にも工夫を凝らし、患者様をできるだけ早く妊娠に導けるよう努めています。また先進医療実施施設として、培養中の連続観察が可能なカメラ内蔵型培養器(タイムラプス)を導入。培養の様子を観察するため、胚を庫外へ取り出す必要がなく、胚へのストレスが軽減され、より安定した環境で培養することが可能です。